■展覧会の見どころ
ベン ・シャーン(1898-1969)は、1930年代から60年代までのアメリカ美術を代表する画家の1人です。リトアニアのカウナスのユダヤ人家庭に生まれたベン・シャーンは、8歳のとき家族とともにニューヨークに移住しました。13歳から石版画工房で見習いとして働き、アート・スチューデンツ・リーグなどの美術学校で版画や絵画の技術を学びました。
30年代初頭には、「ドレフュス事件」、「サッコとヴァンゼッティ事件」など無実の罪で裁かれた人々を描くシリーズで脚光を浴びます。第二次大戦後も、アメリカの公民権運動や、被爆した日本の漁船「第五福竜丸事件」を題材にしたシリーズを描くなど、一貫して迫害や差別、貧困などの社会問題をテーマにしました。しかし、ヒューマニズムの姿勢に貫かれたシャーンの作品は、声高に正義を叫ぶというよりも、静かに語りかけてきます。まるで震えるようなその線からは、無名の人々への深い愛情が伝わってくるようです。その独特の線の魅力は、世界中の多くのグラフィック・アーティストにも影響を与えました。
本展は、埼玉県朝霞市にある 「丸沼芸術の森 」の所蔵作品によって、ベン・シャーンの世界を紹介します。
■展示内容
テンペラ ・油彩6点、グワッシュ ・水彩30点、ドローイング・デッサン145点など 約200点
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